四六時中情報が共有され、モノが溢れ、物欲だけが増していく日々の中で、本当に必要なものが何なのか、分からなくなってくる…。
「インスタで見た“コノ”雑貨が欲しい!」「この前見つけた“アノ”家具欲しいけど、部屋が狭いしな~」お家のインテリアもそう。
そんな思いを、衣食住の全てをスタイリングする”ライフスタイリスト”としても活躍中の大田由香梨さんにぶつけてみた。
家で過ごす時間と、その空間。合ってる?

出典: 大田さん提供
大田さんいわくお家インテリアコーデの秘訣は、家での時間の使い方とその空間がマッチしているか、ということ。
まずは、自分の生活スタイルを考えてみて。
たとえば、昼に家で過ごす時間の長い、在宅ワーカーや専業主婦なら、書斎やリビングルームに重点をおいて空間づくりを。また、日中の外出の多いワーキングウーマンなら、ベッドルームやダイニングに重点をおいて寝る時間〜朝の出発までの時間を快適に過ごせる空間づくりをしてみて。
そして、必要以上に物を持ちすぎないほうがいい、と大田さんは話す。
いまの時代、デスクワークなどは外に出てコーヒーを飲みながらできるし、クローゼットもアウトソースして預けられる時代なので、家に全てを詰め込む必要はないと思います。
コメント: 大田由香梨さん
大田由香梨邸のコンセプトは「自分にもどれる場所、感情が乱れない場所」

出典: 大田さん提供
“NYスタイル”や“パリ風ハウス”のような国や場所の枠にはめず、自分にもどれる場所、感情が乱れない場所をコンセプトにしているという大田さん邸。

出典: 大田さん提供
大田さんの基本的な生活スタイルは、日中は仕事で外出して、夜に帰宅。家で過ごす時間は、仕事から帰ってきた夜から、眠って朝起きる時間のみ。
その時間を大切にするために、ベッド、食卓、クローゼットの空間づくりにこだわったのだそう。それ以外のものは全然物が無くて、テレビも置いてないんだって!
必要な空間だけ、充実させる。それだけで生活が鮮やかになるものって?
必要な空間を充実させたら。その次は、わくわくするもので味付けを。簡単に取り入れられるインテリアアイテムを伺った。
# 食事の時間が豊かになるテーブルクロス
食事の時間は人を豊かにする。敷くだけでがらっと世界が変わるテーブルクロスは重宝。
自宅で食事会などを開催する時は、お客さんの好きなカラーやテイストに合わせるおもてなしもするのだそう。
大田さんの最近のお気に入りは、LOEWEから発売された2017年秋冬広告キャンペーンの撮影をしたスティーヴン・マイゼルの写真がプリントされたテーブルウェア。
LOEWEというブランドは、Fashionブランドでありながら、空間やライフスタイルの観点をも提案しているので、私にとっては上質なライフスタイルブランドです。
最近購入したテーブルウェアは、まるでテーブルそのものが絵画のよう世界観なので、それを生かすために、ガラスのお皿やグラスで全てをコーディネート。
写真の中にもあるサンゴをテーブルの上にも置き、水の中のような表現をしてみました。
コメント: 大田由香梨さん
# アートを飾る

出典: 大田さん提供
手軽にその部屋の空気を変化させるアートは、ぜひ取り入れて欲しい。白い大きい壁に、シルクスクリーンや写真など自分の好きなアートを飾ると、部屋の愛着もぐっと増す。

出典: 大田さん提供
もちろん目に見える色彩やデザインはもちろんですが、FashionやArtには、日常を鮮やかにしてくれる目に見えない大きな力があります。
コメント: 大田由香梨さん
家には、必要なものだけを揃えて、必要以上のものは置かない。また、自分の暮らしのどの時間帯をいちばん快適に過ごしたいのかを見直してみて。そうすれば、おのずとストレス知らずの快適な生活につながるはず。
取材協力 Stylist/大田由香梨
物や情報が溢れ、類似したものが多く溢れている今、私が大切にしていることは、Fashionのスタイリングだけではなく、空間とFashionのスタイリングです。
そこに生きるひとのライフスタイルが感じられるかどうか。それがとても大切だと考えています。
コメント: 大田由香梨さん