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も、もしかして…? 妊娠初期の腹痛の見定めかたを、産婦人科医に聞いてみた

2018.05.16

妊活している女性でなくても、仕事のスケジュールや体調管理を考えて「妊娠したら一刻も早く知りたい」と思う女性は多いもの。

妊娠初期の症状としては、多くの妊婦さんが経験する「つわり」のほか、体温調整ができなくなったりするなど、さまざまなマイナートラブルがあるそう。今回は産婦人科医の宋美玄先生に、妊娠初期に起こる「腹痛」についてアドバイスをもらった。

もしかして、妊娠した!? 妊娠初期に起こる腹痛の原因とは

チクチクするような痛み、ギューッと圧がかかるような痛み、差し込むような痛み…。妊娠初期に、腹部に痛みを感じるということがあるそう。

妊娠初期は、胎児の成長に向けて体が変化する時期。腹痛が起こるのにも、さまざまな原因があるのだとか。

妊娠中は、腸の動きがゆっくりになるので、お腹が張ったような腹部膨満感が出ることがあります。また、子宮が大きくなっていくにつれて、子宮の両端のじん帯が伸ばされて、脇腹に痛みが生じることもありますね。

コメント: 宋美玄先生

妊娠中は、通常10~50ミリリットルしかない子宮の容量が、出産間近になると4〜5リットルまで増える。子宮は収縮を繰り返して大きくなるため、その過程で、生理痛のようなギューッと押されるような痛みを感じることもあるそう。

やっぱり、つらそう…。妊娠初期の腹痛はいつまで続くの?

妊娠中の腹痛は、よくある症状。そうわかっていても、痛みを我慢するのはやっぱりつらい。腹痛はいつはじまって、いつごろ治まるの?

お腹が張ったような痛みや、脇腹が引っ張られるような痛みは、一般的には妊娠4ヵ月くらいでいったん治まることが多いです。ただし、みんながそうとは限りません。妊娠1ヵ月くらいで痛みが治まってしまうひともいれば、体調が安定するまでは痛みを感じるひともいるなど、個人差がありますね。

コメント: 宋美玄先生

妊娠初期の腹痛は、ある程度がまんすべき? 激痛でもがまん?

普段は「このくらいの痛みなら…」と思って、がまんをしてしまいがちだけれど、赤ちゃんのことを考えると、どの程度の痛みまでがまんすればいいかわからない。立ち上がれないくらいの激痛もがまんすべきか悩ましいところ。

痛みに強いひとと弱いひととでは、感じかたや表現の仕方もさまざま。基本的には、妊娠初期に腹痛が起きたことで、子宮に疾患が見つかるひとは少ないです。ただし、診察してみなければ状況を判断することはできませんので、不安を感じたら、迷わず産婦人科で相談してください。

コメント: 宋美玄先生

ひとと比べることができないからこそ、不安も募る。宋先生が妊娠したときは、どうだったんだろう?

私自身も、妊娠中は、思っていたよりつらいと感じることが多かったですね。腹痛だけでなく、赤ちゃんの様子を見なければ不安になる症状というのが、意外に多いと感じました。

私の場合は、赤ちゃんの様子をいつでも見られる職場環境だったので、不安になったら自分で検査をしていましたよ。

コメント: 宋美玄先生

巷で囁かれるウワサ話。妊娠初期に「着床」が原因の腹痛が起こるって本当?

妊娠を経験したひとから「つわりがくる前に“着床痛”があった」という声をよく聞く。着床痛とは、受精卵が子宮に着床するときに生じる痛みのこと。

排卵から着床までの期間は10日前後。もし着床痛を感じることができたなら、すぐに妊娠を知ることができるかも!

でも「着床痛」は、医学的に証明されているの?

私のクリニックにも、妊娠超初期に「おなかがチクチク痛む。着床痛では?」と訴えて来院される女性がいます。しかし、巷で「着床痛」と呼ばれている腹痛は、医学的に根拠が示されていません。「腹痛がきたから妊娠したに違いない」なんてデマに踊らされずに。ぬか喜びしないよう、気を付けましょう。

コメント: 宋美玄先生

将来のためにも知っておきたい。妊娠初期の腹痛は流産のサイン?

妊娠初期の女性にとって、最も心配なのが流産。「流産が起こる可能性は、全妊娠のうち約15%」と宋先生は語る。

妊娠初期の流産には、子宮内容物が子宮外に流れ出てくる「進行流産」や、胎児が死亡した状態で子宮内に留まってしまう「稽留(けいりゅう)流産」などさまざまな種類があるそう。流産すると、体にはどのような症状が出るんだろう?

妊娠初期の流産では、下腹部の痛みを訴えて出血するケースもあれば、自覚症状がなく胎児の心拍が止まってしまうケースもあります。

コメント: 宋美玄先生

腹痛や出血が起こると、流産のサインかどうかが心配で、何度も検査に足を運びたくなってしまうけれど…妊娠初期の流産を防ぐ手だてはあるの?

妊娠12週未満に起こる早期流産のほとんどは、受精卵の遺伝子異常が原因となるケースが大半です。これらの流産は、胎児側の問題であり、予防策がないのが現状です。もともと流産することが決まっていた受精卵なので「私の生活習慣が悪かったせいかも…」なんて自分を責めないでくださいね。

コメント: 宋美玄先生

パートナー、家族、仕事etc. 早く知りたいのが本音。妊娠に早く気がつくメリット

「妊娠したら一刻も早く知りたい」と、妊娠のサインについて本やインターネットなどで調べる女性も多いはず。妊娠を早く知るための方法はある?

当たり前のことですが、妊娠検査薬を使うのが、最も早く妊娠を知る方法です。
つわりがきて初めて妊娠を知るひとも多いですが、妊娠に早く気づくことで、アルコールの摂取をやめたり、喫煙を控えたりできるなど、メリットも多いですよ。

コメント: 宋美玄先生

ドラッグストアなどで販売されている一般用検査薬は、尿に含まれるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の濃度50IU/L以上を基準値としている。

「生理開始予定日の1週間後から検査が可能」と書いてある場合が多いけれど、実はそれより早く反応する。妊娠のサインを探すより、妊娠検査薬で反応を確かめて、早めに専門医の診断を受けるのが正解といえそう。

妊娠は病気と同じように、病院に行ってみなければわからないことが多い。
巷のウワサ話を鵜吞みにして、一喜一憂するのはNG! 「もしかして…」と思ったら、まずは婦人科へ。

取材協力/産婦人科医 宋美玄

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巷のビューティー神話にご用心。

配信日:水曜日(隔週)

巷のビューティー神話に、産婦人科医の宋美玄先生がお答え。

text : 東谷好依

supervised by

産婦人科医 医学博士
宋 美玄

大阪大学医学部医学科卒業後、同大学産婦人科に入局。“カリスマ産婦人科医”として女性の悩み、セックス、性や妊娠などについて女性の立場から積極的な啓蒙活動を行う。
by.Sチャンネル「巷のビューティー神話にご用心。」で水曜日(隔週)配信中!

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