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もう“服負け”しない。ショーの現場メイクに学ぶ「おしゃれ顔」を叶える簡単テク集

Amazon Fashion Week TOKYO「tiit tokyo」のショーでお披露目されたレトロだけど、いまっぽいメイク。今回は、そのヘアメイクを担当した資生堂ヘアメイクアップアーティストの豊田 健治さんに、ショーで実際に使われたレトロメイクを、日常のメイクに落とし込むハウツーを教えてもらった。

レトロメイクで、可愛らしくナチュラルな雰囲気をまとって

「日常に描く夢」をコンセプトにして、独特な世界観のある、上品かつフェミニンな女性像を提案しているファッションブランド「tiit tokyo(ティート トウキョウ)」

10月に開催されたAmazon Fashion Week TOKYO「tiit tokyo」の2019 S/Sショーでは、トレンド流れにのったナチュラルな肌づくりに、目もとを主役としたメイクが、そのファッションをより際立たせた。

ショーのヘアメイクを担当した、豊田 健治さんによれば、ショー全体の雰囲気として「60〜70年代から見たフューチャー(未来)」が漂っていたんだとか。その世界観のなかで、「レトロだけど、いまっぽいヘアメイク」を探っていった結果、今回のメイクが完成したそう。

出典: 資生堂提供

メイクの一番の特徴は「60〜70年代の可愛らしい女性」を意識しつつ、現代的なレトロメイクに見えるよう、アイメイクをポイントにおいて、ほかはナチュラルに仕上げていること。

ただ、「レトロメイク=派手な顔になる」ことをイメージするひとが多いのでは?

派手すぎるメイクにしないコツは、ワンポイントだけ主役をつくってあげることです。すべてのパーツを主張させたメイクにすると、派手な顔に仕上がってしまいます。

たとえば、まつげにポイントを置きたいひとは、バサバサまつげにして、ほかのパーツに置くカラーはヌーディにしてみたりする。そんなふうに「主役と脇役のメリハリ」をつけることで、やりすぎ感がなくなると思います

コメント: 豊田さん

今回ご紹介するメイクでも、目もとを主役にして、ほかのパーツはソフトに仕上げた。そのようにメリハリがついているので、普段づかいもできるレトロメイクになっている。

また、ヘアをミニマムにすっきりとまとめることによって、より現代的な雰囲気をまとえるはず。

アイメイクにポイントを置いた、今っぽレトロメイク

ベースをナチュラルなツヤ肌に仕上げたら、アイブロウ→アイメイク→チーク→リップの順番に、それぞれのパーツにカラーをのせていこう。

◆アイブロウ

いろいろな顔立ちの方がいるので、その方のキャラクターを活かすように眉メイクをつくっていきます。ひとそれぞれの個性を大事にしたヘアメイクが今のバックステージ現場では多くみられます

コメント: 豊田さん

出典: ライター撮影

たとえば、少年っぽい雰囲気のある女性の場合は、太眉を描くことでジェンダーレスなキャラクターに仕上げることもあるそう。今回のメイクでも、モデルの雰囲気に合わせて眉を仕上げてもらった。

出典: ライター撮影

自然に生えている眉を整えてあげるイメージで、アイブロウを書き足して。毛の足りない部分は、丁寧に1本1本書き足していこう。そうすることで、眉がしっかりときれいに見える。眉の形をしっかりと縁取るというよりも、自然に生えている眉毛を演出できればOK。

出典: ライター撮影

SHISEIDO ブロウインクトリオ(02 Taupe)
3,000円(税抜)/全 4色 ペンシル0.06g、パウダー0.25g

眉の1本1本が自然に際立つ、ペンシルとパウダーが一体となったアイブロウアイテム。肌なじみによい、美しく整ったバランスのよい眉を描ける。

◆アイメイク

アイメイクは、ダブルラインを主役にしてつくり込むことで、レトロ感を感じさせるパーツに仕上げていきます。目の立体に合わせたダブルラインを引いて、60〜70年代風の「目がぱっちり見えるメイク」の手法を再現しているんです

コメント: 豊田さん

出典: ライター撮影

はじめに、アイメイクが擦れたりしないように、まつげをビューラーであげておき、「エッセンシャリスト アイパレット」の一番左側の色をチップにとって、まぶた全体にのせていく。

出典: ライター撮影

SHISEIDO エッセンシャリスト アイパレット(05 Kotto Street Vintage)
4,000円(税抜)/全 8色 5.2g

出典: ライター撮影

なじませやすく、肌と一体化するテクスチャーが特徴のアイパレット。高発色パウダーがふわっと肌になじみ、繊細なパールからしっとりしたマットまで、多彩な質感を演出できる。

出典: ライター撮影

次にダブルラインを引いて、アイホールに影色をつけていく。「エッセンシャリスト アイパレット」の右から2番目の色をブラシにとったら、ダブルラインを引いていこう。

基本的なダブルラインの引き方は、まぶたのアイホールのくぼみを、なぞるように引いていく方法です。

ただ、一般的に日本人の場合は彫りが深くなく、まぶたの立体が表に出ていてくぼみを感じにくいひとが多いので、ショーのとき日本人モデルには、目のキワの二重幅部分にラインを引くようにしました

コメント: 豊田さん

今回は、日常のメイクでも違和感がない程度に、基本的な方法に沿ってダブルラインを引いてもらった。

出典: ライター撮影

次に、二重幅にアイシャドウをのせていく。「エッセンシャリスト アイパレット」の右から2番目の色をブラシにとり、二重幅全体にのせていこう。

ひとによって目を開けたときに見える二重幅は違うので、まずは目を開けてみて、二重となる幅にアイシャドウをのせて。そのあと、目を閉じた状態で、アイシャドウをぼかしていく。

出典: ライター撮影

次に、ダブルラインをぼかす。「エッセンシャリスト アイパレット」の右から2番目の色をブラシにとったら、まぶたに引いたダブルライン全体がナチュラルに見えるまで、ぼかしていく。目尻と目頭までしっかりとぼかして。

ダブルラインをぼかせば、骨格の影をメイクで表現することができ、彫りの浅い日本人でも目もとを立体的にみせられます

コメント: 豊田さん

出典: ライター撮影

次に、下まぶたにアイシャドウをのせていこう。「エッセンシャリスト アイパレット」の右から2番目の色をブラシにとったら、目頭以外の下まぶたのキワにのせていって。あえて目頭に色をのせないことで、ヌケ感のある目もとが完成する。

下まぶたにアイシャドウをのせるときは、そのひとの目が自然できれいに見えるバランスを意識しています。「自分のなりたい目の形」に合わせて、アイシャドウののせ方を工夫してみてください

コメント: 豊田さん

豊田さんによれば、目の下の頬に長さを感じ、面長な印象のひとであれば、縦に影色のボリュームをすこし出すことで、顔立ち全体がバランスよく見える。また、切れ長の目のひとは、アイシャドウで目頭側と目尻側の幅を書き足さず、目の中央だけ幅を出すようにすれば、目の形がソフトになる。

なかには、目もとが丸く見えてしまうひとがいるはず。そんなときは、アイシャドウで目尻側の幅を横に出すことによって、目の丸み印象をおさえられ、バランスがよく見える。ただ、丸くぱっちりとした目もとをいかしたい場合は、そのまま目の形に合わせて、アイシャドウをいれてもOK。キュートで可愛い印象になるでしょう。

出典: ライター撮影

最後に、マスカラを塗っていく。レトロだけど、いまっぽいメイクに見えるポイントは、マスカラをしっかりと塗ること。マスカラをしっかりと塗れば、全体のメイクをすこし締める効果も期待できるんだとか。

出典: ライター撮影

SHISEIDO インペリアルラッシュ マスカラインク ウォータープルーフ(01 Sumi Black)
3,800円/1色 8.5g

より長く、くっきりとした凛々しいまつげを演出してくれる。何もつけていないかのような軽いつけ心地で、つけたての仕上がりが一日中続く。

出典: ライター撮影

このマスカラは、今回のショーアイテムのなかでも、とくに気に入ったアイテムです。液の伸びがよくて、まつげ一本一本に対して繊細に液がつくのに、にじまない。それにブラシの形状が特殊なので、目頭の細かい部分やまつげの根もとにも、しっかりとマスカラを塗ることができました

コメント: 豊田さん

出典: ライター撮影

マスカラのなかには、グレイッシュな黒色になったり、繊維感が出たりするアイテムもある。豊田さんが太鼓判を押す、このマスカラであれば、漆黒に発色してくっきりとした仕上がりを手に入れられる。

◆チーク

出典: ライター撮影

続いて、チークを頬にのせていく。60〜70年代の可愛らしく、ロマンチックなイメージのメイクを叶えるため、血色感がありつつも、ソフトな色づきのある頬に仕上げたいチークは、ふんわりと頬にのせてあげて。

にっこりと笑って、頬が高くなったところにチークブラシを置いたら、頬の高い位置を中心に、頬骨に沿ってチークをのせていこう。

出典: ライター撮影

SHISEIDO インナーグロウ チークパウダー(03 Floating Rose)
4,000円/全 8色 4g

出典: ライター撮影

クリームのようなテクスチャーで、肌と一体化するチークパウダー。透明感のあるピュアな発色を残しつつ、粉っぽさのない美しい仕上がりをキープできる。

出典: ライター撮影

このチークは、パウダーなのに粉っぽさが全くなく、頬にカラーをふんわりとぼかせるんです。ソフトな仕上がりになるので、失敗することはないでしょう。僕のなかで、このチークもヒットアイテムのひとつでしたね

コメント: 豊田さん

肌色に合わせて、リップはオリジナルのカラーをオン

最後はリップアイテムで、レトロメイクを完成させて。

レトロメイクで使うリップの色味は、ピンク色をチョイス。ただし、レトロ感のある色味のピンクを使うと、クラシックな雰囲気になりすぎる。口もとだけモダンに見えるように、彩度の高いピンクで仕上げることがコツ。

「マルチペインター」の3色を混ぜ合わせて、肌色や唇の色に合わせた、理想の色をつくりだそう。

出典: ライター撮影

プレイリスト マルチペインター(ピンク/オレンジ/レッド)
各2,500円(編集部調べ)/全12 種 8g

出典: ライター撮影

▲上から、レッド、オレンジ、ピンク

顔のどこにでもマルチに使えて、ぼかしやすいクリームタイムのメイクアイテム。単体でも、複数色を混ぜ合わせても使えるから、自分好みのカラーでメイクをもっと自由に楽しめる。

ショーでは、まず「基本色」をつくってから、モデルさんの「肌色」と「唇の色」に合わせて、色味の配合率を変えました。肌の黄身が強い方は、黄身のあるカラーを足せば、フィットしやすいでしょう。

実をいうと、ショーでは最初、ピンクとレッドの2色だけを混ぜ合わせて使うつもりでした。だけどオレンジを混ぜてみたら、モダンで理想的な可愛い色味になったんです。

クラシックな印象を与えるアイメイクをつくりましたが、唇にこのリップカラーをのせることで、モダンな雰囲気をプラスできます

コメント: 豊田さん

出典: ライター撮影

豊田さんがアーティストとして開発に参加したというマルチペインター。配合するときのポイントは「楽しんで自由に混ぜ合わせる」ことなんだとか。

また、自分の持っている肌色をベースにすることで、配合に失敗しなくなるそう。たとえば、肌色がブルーベースのひとは、青みのあるピンクやレッドを混ぜ合わせることで、肌の上できれいに映えるリップカラーをつくりだせる。

または、まずレッドとピンクで色味をつくってみて、差し色で自分のベースカラーをプラスしてもOK。

出典: ライター撮影

自分の肌色に合うリップカラーを生み出したら、唇の中心から外側に向かってブラシで塗っていく。もともとの唇の色が濃いひとであれば、コンシーラーや「マルチペインター」のベージュを使って、まずは唇の色味を抑えて。そのあとからリップを塗れば、お好みの色が唇の上で映えるはず。

出典: ライター撮影

「今日はすこし、違うわたしを楽しみたい」。そんなときに試してみたいのが、今回ご紹介した、アイメイクが主役の今っぽさが残るレトロメイク。「プレイリスト マルチペインター」を使って、リップに“わたしだけの色”を仕込むことも忘れずに。

取材協力/資生堂ヘアメイクアップアーティスト 豊田 健治さん

豊田 健治さんInstagram
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豊田 健治さんホームページ

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配信日:土曜日(不定期)

by.S編集部が思わず現場でスクショした、いますぐ使える情報をお届け。

text : 流石香織

supervised by

公式
by.S編集部

最新ファッション・美容情報に日々揉まれながら、美の修行中。プライベートではアート、ダンス、韓国、バンド…と個々に芸を肥やす、アラサー世代の編集部。
by.Sチャンネル「現場のスクショ話」で土曜日(不定期)配信中!

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