• 女は下着でつくられる

「新時代セクシー」論。ヨガやジム…努力型“ヘルシーな色気”がトレンドの今、その次は?

2019.11.05

2010年代はセクシーの定義が大きく変動した時代、ともいえそう。筋トレやヨガ、ランニングなどのフィットネスブームもあり、“視覚的にグラマラス=セクシー”という旧来のイメージがアップデートしつつあり、今はちょうど過渡期。今回はランジェリーのプロである九冨里絵さんに、セクシーの変遷を尋ねてみることに。

誰もが憧れる、“セクシー”の正体

そもそもセクシーってなんだろう。そう考えると、視覚的なイメージから浮かぶひとが多いはず。SNSブームもあって、ビジュアル的なセクシーもやっぱり気になる。セクシーな下着を持ちたいのは、結局のところ誰かのためじゃなく、自分の心がうきうきするから。

出典: Le Petit Trou提供

透け感のある素材が問答無用にセクシー。後ろ姿のワンポイントになるリボンモチーフもブラックだから子どもっぽくならない。絶妙なバランス感覚が、大人の女の余裕を醸し出す。

Le Petit Trou

出典: Miss Crofton提供

光沢感のあるサテン地のショーツはエレガントに決めたい日に頼りになる一枚。だけどかわいげだって忘れたくないのが女心。小ぶりフリルのふちどりに胸が高鳴る。

Miss Crofton

ドキッとするような大胆なデザイン。だけど、赤と黒のツートーンがファッショナブルだから、いやらしさも媚びてる感じもない。このバランス感覚の妙もセクシーの必要条件。

Opaak

カップ部分が繊細なレースで仕立てられた、女に生まれたからには一度は着たくなる一枚。繊細なレースや胸もとのリボン、華奢なストラップなどが芸術品のような美しさ。

Hanky Panky

キュッとしたお尻を強調するバックデザインにうっとり。こうもビジュアルファーストに作られたショーツは意外と少ないものだから、履いている自分が一番楽しくなりそう。

Fleur of England

素肌に生えるピュアホワイトのレースブラは、まるでドレスを着るような特別感を味わわせてくれそう。ゴールドのネックレスとのギャップも、とっても魅惑的。

else lingerie

赤はセクシーを象徴するカラー、と言っても過言ではない。ドレーブのあるカップ部分の仕立てとそこからのぞく素肌から、もう視線を外せなくなりそう。

loveday london

蠱惑的なブラックと緻密に編まれたレースで、肌色や体型を問わず、着るひとをセクシーに見せてくれそうな一枚。長さの異なるネックレスの重ね付けもバストまわりに華を添える。

agent provocateur

素肌にとけてしまいそうなヌーディなブラは、色気たっぷりなのにいやらしくならないから不思議。直線的なパイピングが洗練された印象をクリエイト。

LIVELY

セクシーとモードがせめぎ合うこんなランジェリーは、まさに理想的な一枚。身体そのものの美しさを最大限引き出す一枚があれば、とっても心強い。

MARIKAVERA

視覚的にセクシーなランジェリーを持つことは、いわば自分だけの秘密を持つこと。
自分の身体を丁寧にケアすることや、生活全体を見直すきっかけにもなるはず。

コメント: 九冨里絵さん

また「これこそ」という一枚を、特別な約束のない普通の日にも着ることが九冨さんからの提案。セクシーとは決して非日常なことではない、あくまで日々の一環。メイクを工夫したり、ファッションを楽しむように、ランジェリーも毎日好きなものを。

世界で異なるセクシー観、近年の傾向とは?

セクシーとは万国共通語な印象もあるけど、実は各国によってその定義は少しずつ異なるもの。

日本では女性の中ではいろんなセクシーの定義があるけれど、まだまだ一般的には“カワイイ=正義”であり、セクシーは少数派の特権といった認識が強いですよね。

コメント: 九冨里絵さん

同じアジアでも美容整形ブームが日本以上に目立つ韓国や中国などでは、セクシーに対する理想形も明確。一方、マリリン・モンローというセクシーのアイコンに象徴される“グラマラス=セクシー”が根強くあったアメリカでは、昨今はセクシーの定義においても個性重視の、多国籍国家ならではのムードが漂っているんだとか。また、SATC的なアッパームードな女性以上に、文化系女子のドラマが流行るなど、より親しみのある自然体な女性観が広まりつつある。

出典: mon babe lily提供

一方、心身ともにヘルシーであることを美しいという考えが最も根強いのはヨーロッパ。個人主義に象徴される、“セクシーさも十人十色”という考えが近年より強まっている、と九冨さんは話す。

ヨーロッパでも、小さなバスト向けのランジェリーブランドなど、それぞれの体型の美しさを活かすデザインをコンセプトにしたブランドが増えている傾向にあります。人工的なものはセクシーではなく、むしろ自然体でいることに美を見出すムードが、ヨーロッパを筆頭に世界中で高まっている印象です。

コメント: 九冨里絵さん

近年よく耳にする“ヘルシーな色気”って?

出典: mon babe lily提供

計算されて演出されたものをセクシーとせず、そのひとから滲みだすようなヘルシーな美しさをセクシーとするムードが高まっている時代。具体的に、ヘルシーなセクシーさって一体何? そこで思い浮かべてほしいのが、昨今のネイルのトレンド。「ランジェリーのトレンドはネイルやメイクのそれにも影響を受けているように感じています」と、九冨さんは話す。

最近ジェルネイルにするよりも、出来るだけヌーディなカラーだったり、セルフネイル派も増えてますよね。ごまかさないことがきれいという考え方はランジェリーも同様。最近では地のバストを生かす構造のランジェリーが多い。それに伴って、セルフで行うバストケアに対する関心も高まっています。

コメント: 九冨里絵さん

自然体の自分を受け入れて“わたしに似合う”ものを楽しむ姿こそセクシー…これぞ、今からの時代の定義かも。

パーソナルカラーに合ったコスメを選ぶようにランジェリーを選ぶ。自分が着たい洋服の下にまといたくなるものは、人それぞれ違うはず。洋服のシルエットをじゃましないもの、着心地がいいもの、体型を生かしてくれるもの…自分が求めるランジェリーをまずは思い描くこと。

出典: mon babe lily提供

ランジェリーの種類は年々増えているから、小ぶりのバストならノンワイヤーがぴったりだし、大きめのバストなら優しく包んでくれるものを選びたい。二重構造やつるりとした素材感のものなら、ファッションも自由自在。香り立つセクシーをまとう女性を心に描きながら、まずはランジェリー選びから楽しんでみない?

取材協力/ランジェリープロデューサー 九冨里絵
九冨さんInstagram

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女は下着でつくられる

配信日:木曜日(毎週)

世界中のランジェリーを見てきた九冨さんが、その知識や情報をお届け。

text : 門上奈央

supervised by

ランジェリープロデューサー、バイヤー
九冨 里絵

ランジェリー専門商社リリートレーディング株式会社 代表取締役社長兼、代官山 Tiger Lily Tokyo (タイガーリリートーキョー)代表。
by.Sチャンネル「女は下着でつくられる」で木曜日(毎週)配信中!

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